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NHK BS 激動の世界をゆく「インドネシア」

ちょっとだけ感想。取材に時間をかけただけに、いろんな側面を取り上げていただきました。ただ、どうしても予定調和的というか、ポジティブな帰結にこだわり過ぎに思えました。宗教間の調和がどこでも保たれているわけではないし、貧富の格差拡大については幸運にも奨学金を得た子供の話でまとめてしまっていました。

ズィクル(神の名前を連呼するなどのイスラームの行)参加者が、日々の生活のストレスが解消されている話は面白かったし、元過激派の声からスハルト時代のムスリム活動家たちへの弾圧が彼らの動機になってきた点を紹介した点も。細かい点ではいろいろ言いたいことはあるものの、「穏健なイスラーム」とパンチャシラ(=インドネシア・ナショナリズム)の無批判な肯定は辛うじて避けられたかな、とは思います。

6月2日投稿:NHKの新番組「激動の世界をゆく」で力の入ったドキュメンタリーを作るというので、かなり取材協力をしました。6月12日(日)午後10時放送です。謝礼はまったくもらっていないので5年分ぐらい受信料をタダにしてもらいたいぐらいです。インフォーマントも相当紹介したし。記者さんは3週間ほどインドネシアで取材、大越健介キャスターも現地を訪れたそうです。ただ編集には一切関知していないので、内容は分かりません。いい番組に仕上がっていることを祈ります。放送後感想を書くかもしれません。